2007年10月13日

レイズド・テールピース?

ハイ・サドルは駒が表板を押さえるダウンスラストを減らす方法の一つである。もちろんダウンスラストを減らした方が良いかどうかは、その楽器とプレーヤの好みによる。

Jeff Bollbach※のサイトで触れられている、ハイ・サドルによらずにダウンスラストを減らす方法について、ずっと気になっていた。ようやく時間が取れたので、自分の楽器で試してみた。未知の試みなので、ひとの楽器で試す訳には行かないからである。

今回の方法は、サドルはそのままにして、テールピース側にスペーサ―を入れる方法である。写真を見れば一目瞭然だ。形や、テールガットの取り回しには改良の必要があると思うが、機能としては充分であるように感じた。実際にやってみた結果、この方法でもダウンスラストは減らす事が出来ると言える。

機能的にはハイ・サドルと比べて遜色無い様に思える。問題は見た目である。現状は今一つ麗しくない。また、hillスタイルのテールピースには付かない。しかし、この方法は、テールガットを長いものと交換する以外は、楽器に一切手を加えないという利点がある。最終的にはハイ・サドルがベストの方法だったとしても、試しにダウンスラストを減らして、ハイ・サドルの導入が良いのか悪いのか、さらにはどのくらいの高さが良いのか、試してみるには格好の方法ではなかろうか。

筆者の楽器では、ダウンスラストを減らした方が良い様なので、このままで問題が生じないか、しばらく様子を見ることにする。

※Jeff Bollbach Luthier, Inc.: http://www.jeffbollbach.com/


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