2007年10月17日

弦高と移弦のマージン

弦高は、通常、指板の駒側の端で、指板からの距離で表される。
弦高の値は、人によってさまざまだ。筆者の場合、特に高くしたいという希望が無ければ、G線から6,7,8,9(又は8)mmとして、そこから好みや指板のキャンバーを考慮して調整している。ハイポジションを多用する場合には、G線が6mmでは少し高い感じなので、4mm位にする場合もある、といった具合だ。

しかし、実際には、指板からの距離だけでなく、弦どうしの位置関係も重要なのである。指板のRは楽器によって様々だから、弦高の値だけを信じて調整すると、弾きにくくなる場合がある。例えば、平らな指板の場合には、D,A線を高めにしないと、隣の弦も一緒に弾いてしまいがちなセットアップになってしまう。逆に、極端に丸い指板だったとしたら、移弦が遠くなってしまい、楽器本体のCバウツと弓が干渉しやくなる。

奏者によっても、このマージンが少ない方を好む人もいれば、逆の人もいる。
測り方は色々あるだろうが、この相対的な位置関係を数値にしておくと、奏者の好みも分かるし、セットアップの参考になる。筆者の値は(勝手に)移弦マージンと呼んでいる。場合によっては、先の”標準的”な弦高より、こちらのマージンの方を優先した方が良い場合もあるようだ。

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