2008年9月12日

楽器と虫


古いハイサドルを外す時、どのように付けてあるかが分からないまま闇雲に進むわけにはいかない。ハイサドルの取り付け方には決まりがないからである。

このハイサドルは3本の木ネジで固定されていた。ネジを外し、できれば古いハイサドルを形を保った状態で外したかったが、このハイサドルはリブとエンドブロックを掘りこんで強力に接着してある。外からでは内部の形状が分からないし、サドル自体を保存する意味が薄いため、ハイ・サドルを壊して取り除く事にした。

周囲との接着面に注意しながら、少しずつ掘り進むと、内部が虫に食われていた。一番下の水平方向に走る隙間は、虫食いではなく隙間である。虫食いの補修はやっかいだが、幸いな事に食われていたのはサドルの中だけで、他が食われていなかった。こういう穴を作るのはキクイムシの類で、どういう訳か、同種の木でも好みがあり、一方は食われ他は無事と言う事がある。ナラやカシなどの硬い木が好みで表板はあまり被害に遭わないようだ。楽器に小さな穴が開いて、中から木の粉が出てきたら要注意である。彼らにとって、コントラバスは単なる食べ物だ。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ここですみません.納期は来週末で
結構ですので,余裕をもって
おすすめください.

yamaguchi さんのコメント...

匿名さん、こちらからはメールでお知らせします。