2008年12月11日

またまたペグの軸


表題がパイプのけむり風だ。このペグの軸にも問題があって、どう言う訳か軸の長さが短かく、軸が弦のテンションで斜めに傾き、マシンの部分に無理な力がかかっていた。

ペグ穴は止め穴で、穴の中の様子は外からは分からない。チューニングマシンを外してみると、止め穴の底から軸の延長部分が出てきた。軸の製作時に長さが足りなかったので、足りない分を接着して足したようである。木口同士の接着では強度が期待できない上、常に力のかかる部分なので外れてしまったようだ。楽器自体はとても良い物の様なので、少々理解に苦しむ処理である。知り合いの家具職人の木村さんなら「こいつはいただけないねえ」というはずである。

軸の装飾は特徴的なので保存し、軸のみを新しくした。今回は切り離すついでに四角いホゾを作ってから切り離した。切り離した装飾部分は新しく作った軸のホゾ穴に入れる。この部分はダボや雇い核でも良いと思うが、仕口を四角くすると捻る力に対して強くなり、回って外れてしまうような事が避けられるのではなかろうか。この辺の仕口はあまり本質ではないので、しっかりついて軸の強度を損なわないやり方であれば、他にもやり方はあるのではないかと思う。

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