2009年6月18日

C-extension (2)



黒檀も木なので、木目がある。

エクステンションの材料としては、木取りの方向を出来るだけ完成したときに強度の出るような方向にしたい。また、木には反り易い方向がある。万一反ってきた時に、その反りが機能に影響を与えにくい方向になるようにしたい。さらに構造の問題だけでなく、仕上がった時、指板になる面に、より良い木目が現れるようにしたい。

表面の保護ワックスを取り除き、木目を見やすいようにして作業する。一度切ってしまえば、やり直しが効かない。一番最初に行う作業が、最後の仕上がりを決めてしまうというのに、材料を読み取るのはとても難しい。

適当に切ってしまっても、気づかれないかもしれない。しかし、出来あがったときの品質には、人は敏感に反応するものだ。どこがどうだと具体的に指摘できなくても、感覚的に分かってしまう。もし、そういう理由が無かったとしても、最低でも、材料の傷や問題を見ておかなければ、やり直しとなって、もう少し現実的な問題になる。やり直せれば良いが、条件が厳しければ、予備の材料がとれない事もある。いつでも木取りは難しく、迷いの多い作業である。

(エクステンションの製作作業の紹介をしていますが、自作をすすめている訳ではありません。)

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