2009年10月7日

ウイング


f孔のウイング部分は割れやすい所のようである。

この楽器の場合には、割れは表板の表面だけで裏側は繋がっており、厚みの途中まで割れている状態であった。裏からパッチが当たっている楽器もよく見る。裏からパッチを当てることについては、それなりの配慮が必要である。ノイズが出なければ、場合によっては気付かないこともある割れだが、こんな事でも、音には多少影響がある。

この部分に限らないが、補修に際しては、過剰な補強に対する注意が必要なようである。飛行機は、必要十分な強さで作るという話を何かで読んだ。実際の記述がどうだったか記憶がおぼろだが、丈夫に作りすぎると重くて飛ばなくなったり、荷物が乗らなくなるというような趣旨だったと思う。コントラバスの場合も、強度を追求して必要以上に強度のあるパッチを張ってしまうと、自由な振動を妨げる事につながるようだ。

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