2009年12月15日

勝手

チューニングマシンを外す時、ついていた場所をマークする。

同じように見えても、鋳物であればパーツの大きさなどにばらつきがある。また、元は同じだったとしても、長年弦のテンションを受けて擦り減ったり、変形している可能性がある。それぞれの場所に戻さなければ、動作が固くなる事もありうる。勝手があるということだ。

今回のチューニングマシンは、汚れてもいるし動きが良くないため、外して調整する。作業にあたってついていた場所をマークした。各部を綺麗にするのは例によって一仕事である。掃除をする過程で改めてよく見ると、以前に付けられたマークに気付いた。

マークは、上の写真で分かるように、真鍮パーツの裏側に引っ掻いて付けられていた。マジックのは今回付けたマークである。(もちろん元に戻す時に消す。)基本を押さえた人がつけたマークなら、字だけでなく字の向きにも意味があるのが普通だ。もとのマークに従って並べ替えてみたところ、D線以外は相互に入れ替わっていた。パーツによっては、ひっくり返ったものもある。この配置がおそらくオリジナルの配置で、過去に修理で外された時に混ざって取り付けられてしまったのではないだろうか。

はたして、オリジナルの配置に戻ったマシンは調子を取り戻した。汚れなどを落とし、各部の修正を行った事もあり、期待した通りの軽快な動きだ。

0 件のコメント: