2014年7月7日

黒檀のミュート

黒檀のミュートを買ったら、そのまま使っていた。

商品を買ってそのまま使うのは、当たり前ではある。このようなものだと疑うことはなかったが、最近ミュートの製作をした時に、はたと気づいた。黒檀に限らず、木製のミュートは個々の楽器に合わせて調整して、初めて完成するのではないか。

コントラバスに限らないかもしれないが、駒の製作のコンセプトにはいろいろある。駒の先端の厚みも、いろいろで、1~2㎜の差は当たり前にある。たまたま上手く合う場合もあるかもしれないが、黒檀のような硬い木がでできたものが、すべての駒にフィットするとは考えにくい。

鑿や鉋のような道具は、買ってから自分で仕込むのが普通だ。「直ぐ使い」と謳われていても、少しは調整の余地が残してある場合が多い。使う人の好みや作業によって都合があるから、最初から仕上げてしまってあると逆に困る。

同じように黒檀のミュートも、「直ぐ使い」ではなく、もともとは楽器店で削ってもらって購入するものだったのかもしれない。自信があればDIYも良いと思うが、専門店で自分の駒に合うように削り合わせてもらう価値はあると思う。

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