2019年7月29日

椅子に座る時

コントラバスを弾く時、スタイルとして座って弾くことを選択する以外にも、座って弾くことが求められる場合がある。プレーヤーとしては、座って弾くことも必要な技量となる。
一般には座ると楽になるイメージだが、注意すべきことがあるのではないか。

人間工学の立場からは、椅子に座ると負荷が増える部位があることが指摘されている。つまり、椅子に座って楽になる部分とそうでない部分がある。椎間板にかかる圧力は立っている時より座っている時の方が大きくなる。立って弾く場合とはまた別な配慮が必要なのではないか。

どのようにすればよいかを筆者程度の者が述べることはできないが、少なくともそのような意識をもって演奏姿勢を考えることは、座って弾く場合であっても、健康な演奏生活を送るために必要なことのように思われる。

「いま、もし理想のいすというものがあったとしても、それはすわることによって起こる上体の無理を、どこまでゼロに近づけ得るかというものでしかない。」
人間工学からの発想 小原 二郎 講談社  より