2017年4月7日

Chuck Traeger

Traeger, Charles (2004). The Setup and Repair of the Double Bass for Optimum Sound. Henry Strobel Publisher, ISBN 1-892210-06-1.

Chuck先生、RIP

2016年6月17日

テールピースの割れ

テールピースに割れが見つかることがある。

テールピースは松脂やほこりなどの汚れがつきやすく、プレーヤーから遠いので、気づかずに使われていることが多い。別な言い方をすれば、割れの程度が致命的でないものが、修理の時に発見されるのかもしれない。

割れを見つけたら、新しいものに交換するか修理した方が良い。力の大きさとかかり方を考えると、良く持ちこたえているものだ。

 今までのケースでは、ある程度の状態であれば修理は可能だ。すぐに再発しそうだが、意外にもそのような例は少ない。つまり、修理しなくても使えていたのであれば、修理可能ということだ。

それでは修理する意味がない?
いったん割れたものには不安がある。修理して表面をきれいに仕上げれば、再度開いた時に見つけやすい。再び開くようならば交換することになる。
それに割れたままでは、もちろん音に影響がある。

2016年1月21日

CBC 169: Shigeru Ishikawa Interview

Contrabass Conversationsの石川滋さんのインタビューです。
久石譲さんのコンチェルトについての話もあり、曲のさわりも紹介されています。バッハの録音も少しだけ聞くことができます。インタビュアーは、Jonathan Stefaniakさんです。

CBC 169: Shigeru Ishikawa Interview

2015年12月26日

ん?

表板の魂柱部分にパッチをあてる。
 

できるだけ似た材を選んで、ぴったり合うように削り合わせる。


ん?
ヘラで起こしてみると・・・割れだった。
 

やりなおしだ。

2015年8月9日

クランプ

「木工家は決して十分な数のクランプを持つことはできない」
 とはよく言ったもので、クランプはいくつでも欲しいし、仮に数があったとしてもより良いものが欲しい。

 Barrett Bass Clampは とても良い買い物だった。写真は楽器のリブ越しに使えるクランプで、アルミなので見た目よりもずっと軽い。複数のクランプをかける時には、軽いというのはとても大切なことだ。と思う。
同じようなもので小ぶりなMach-oneのも持ってはいたが、たいていは懐が足りなくて出番が無かった。

一方でBarrett Clampはとてもよく考えられていて、大変に使いやすい。ただし、一度分解し、全てを洗浄してから、ねじ部分の滑りなどを調整すれば、の話である。 ニカワを使う以上、時間との闘いなので、ねじ部分が滑らかに動くことは大変に重要だ。ネジのサイズがインチなのがちょっと辛いが、手をかけるだけの価値はある。滑らかになると、蝶ナットを指ではじくみたいに、ローレット部分で回せるから、細かいネジのピッチも気にならない。

そもそも、コントラバス用のクランプが、この世の中で作られていて販売されているだけでも素晴らしい。ああ、それにしても、なんだかもう1セット必要な気がしてきた・・・。

2015年5月30日

ネックシム?

指板の接着状態が良くないので、ネックの反りが変化してしまうとのことであった。
指板は割合に簡単に剥がれた。接着には複数の種類の接着剤が使われ、接合面の隙間に充填するようなこともおこなわれていた。

ネックには既にシムが追加されていた。シムとネックの接着は良好に行われており、シムを残すことも考えられた。ただ、良く見るとシムというよりは、ネックの厚みの一部が置き換えられているような感じである。つまり、ペグボックスの一部も含んで新しい木に置き換えられている。

さらに良く見るとペグボックスとネックの木は別々に足されている。接合部分は正確に加工されている。
確かに力のかかり方からすると、ここが別になっていても、ある程度は許されるような気もする。それでも、力のかかる部分であるため、この部分の繊維はできるだけ多くつながっていてほしいように思う。

今回は、指板が薄くなっている分、ネックの厚みも増やしたいとのことだったので、シムの上にシムを追加すると二重になって、あまり見た目がよくない。綺麗にできてはいたが、 元のシムないしは埋め木を取り除き、新たに一体でシムを作ることにした。新たに増やした厚みはナットの下まで延長した。

ところで、チューニングマシンのための掘り込みには、スペーサーとして名刺が入れられていた。師匠の名刺ではないか。

ニスを塗り、指板を貼り直した。

2015年5月5日

弓のスクリュー

先の記事と似ているが事情は全く違っていて、この写真のケースは、直ぐに修理が必要な場合がある。

写真のように、スクリューの先側のねじ部分がアイレットの溝より先まで来ていることは、正常な状態ではない。スクリューがボタンから抜けてきている可能性がある。

このような現象は、スティック側の穴の深さがスクリューの全長と一致するように作られている弓では起こりにくいが、穴の深さをどうするかは、作者の意図もあると思うので、筆者がどうこう言う事はできない。

穴が深く掘られている弓では、スクリューがボタンから抜けると、ネジ山でスティックの穴を広げながら入って行ってしまう。穴がそれほど深くなければ、スクリューは穴の底に達した時点で止まるので、破損は少ない。このためスクリューが緩んでいる事が分からず、そのまま使い続けられることもある。穴が深ければ、時にスティックを内側から押し割ることもある。

ただ、写真のような状態でも、修理が必要でないケースもある。 専門家にご相談頂きたい。

ボタンスクリューが緩んでいない弓でも、スティック側の穴が深い弓については、状態に応じてあらかじめ防止策を講じることもある。穴の底を埋め木して、穴の深さとスクリューの長さを一致させる。万一の場合でもスティックが破損することを防げるし、ボタンが軽く回せるようになることもある。