2010年11月14日

コンテムポラリー・イタリアン4

マイナーな問題と言えども、無視できない事もある。

弦を全て外してしばらくすると、もともとついていたナットでは、指板の間に隙間があいてきた。弦のテンションがかかっていれば、隙間は塞がる。これが音に与える影響は、わずかなものかもしれない。メジャーな問題を解決する一方で、わずかなものも集めていく努力も可能な限りしたい。

単純に考えれば、このようなフィットの悪い状態は、バネを入れたのと同じようなものではないか。もしバネと同じような働きをするならば、振動が伝達されず吸収されてしまうのではなかろうか。フィットを追求しても、所詮は、バネの強さの違いかもしれない。しかし、弦のテンションに対して十分に対抗できるようなバネ(フィット)は追求できるように思える。

先に少しふれた、チューニングマシンの調子も、マイナーな問題の一つかもしれない。リュート奏者のように、演奏人生の半分はチューニング、とまではいかないが、マシンの調子の善し悪しは演奏生活に影響がある。

周期的に重くなるマシンの場合には、ギアが偏心しているのが原因の事がある。軸の片側は、回転に抵抗するため、四角に切られてギアに差し込まれている。四角でない場合もあるが、四角ならば、軸とギアの差し込み方は4通りある。方向を入れ替えて確認した。

ギアとウォームの形が合っていないために重くなる事もある。また、ひとたび楽器に取り付けられて、テンションがかかると、チューニングマシンは、楽器のなりに変形して、原因の追及を難しくしてしまう。プレートの穴の形を加工する必要に迫られる事もある。

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