2012年4月21日

Levinson Masterclass on the Strad

APRIL 2012 VOL 123 NO. 1464のthe StradのMasterclassのコーナーに、Eugene Levinsonによるフィンガリングのコンセプトについての解説が、4ページにわたり譜例付きで掲載されている。
The Strad

蛇足ながら、オンラインでは読めないので雑誌を買う必要がある。

2012年4月15日

駒用のゲージを作ろう


このブログでも述べてきたが、結構お付き合いの長い方でも、いまだに駒が指板側に倒れてくる事を修正する重要性が伝わっていなかったりして、駒の位置を確かめるスティックを作ってみることにした。楽器に関してはご自身での作業はお奨めしていないが、駒の倒れを修正する事は別だ。このゲージは作っておくと便利ではないかと思う。

駒は日々チューニングと共に指板側に倒れてくる事が多いので、これを時折修正する必要がある。 これは演奏者が行わなければならない。弦長で2~3ミリほど指板側に倒れてくるだけで、弦高は高くなって押えにくい感触になり、音は締め付けられたような窮屈な鳴りに変わってしまう。その状態で放っておけば、どんなに高価な駒でも反ってしまい、最悪は作り変える事になる。問題はどの位修正すればいいかが分かりにくい事だ。
弦長を知って、その値で管理もできるが、あまり手軽でない。駒の裏側と表板の角度を目で確かめる方法では、弦長をミリ単位で管理できるか難しいように思う。

駒足が表板の正しい位置にあり、かつ正しい弦長にセットされている状態で、指板の先から駒までの距離を棒か何かに写し取っておこう。駒の正しい位置と、正しい弦長は駒を作った人にしかわからないので、正しくセットアップしてもらった直後に自分で測るか、教えてもらおう。
この小さなスティックを楽器ケースに入れておけば、いつでも簡単にチェックでき、良い状態を維持できる。
駒が倒れてきていたら、Mikeにならって修正しよう。

2012年4月8日

松脂

ISB会報のQ&Aで、楽器についた松脂が採り上げられていた。

楽器表面にこびりついた松脂をどのように落とすかという話で、 実はこれは非常に難しい。
松脂とニスは基本的には同じものなので、松脂だけを取り除く事はなかなかできず、ニス自体にも影響が出てしまうという話であった。

溶媒の違いを利用したり、物理的に少しずつ除去するなどした後、傷んだ分のニスを補うため、表面に薄くニスをかけたりする。

結論としては、「演奏後に布で楽器を拭く」に尽きるようである。

話は変わるが、古い楽器でニスがすれたような外見の楽器でも、擦れた部分にはニスが補われているようである。木部に汗が染みてしまうと木部を痛めてしまうからである。