2007年3月25日

糸倉の中で


弦を張るとき、糸巻きに他の弦が干渉する事がある。
本来は弦とペグが干渉しないような位置に、ペグ穴があいてないといけないのだろうが、オリジナルのペグが着いているとは限らないし、もともと3弦だった楽器などは糸倉も小さいので、スペースに余裕がないのかも知れない。

ともかく、ペグに干渉するだけならまだしも、弦同士が干渉すると他の弦の調弦まで変わってしまう。これをなるべく回避したい。さらに、ナットからの角度がなるべく緩くなるようにしたい。あまり急な角度がつくと弦に良くないだけでなく、チューニングもしにくくなる。

そこで、写真の様な配置に巻く事が多いのではなかろうか。読むのも億劫かもしれないが一応説明すると、

・E線のペグは、他と干渉することはあまりない。
・A線はD線の通り道を右側(以下左右は上記写真での話)に確保しつつ、巻き終わりがなるべく左に寄るようにする。
・G線は左に寄せたA線の近くから右に向かって巻き始め、最後の一巻を間隔を空けて巻き、D線の通り道を作る。
・D線は、左から巻いてA線の右側を通り、G線の通り道を通る。

G線とD線が交差するところが今1つ綺麗でないけども、弦同士が擦れあうのは避けられる。もっと良い巻き方があるかもしれない。弦の巻き始めを穴に長く差込んで巻き数を減らすのは、弦への負荷とチューニングの安定性からあまり推奨されないようだ。

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