
駒は、楽器の本体に付属してこそ機能を発揮するものだけれども、駒自体にも一つの世界があると感じる時が有る。
駒をセットアップする時、表板へのフィットやアジャスターの取りつけは、機能の要求に従って、ある程度形や寸法が決まってくるとはいえ、それでも選択肢は少なくない。足の長さの配分に、足の大きさや厚み、アジャスターを入れる高さ、軸の位置や角度、等と考える事は多い。
さらに、それらの作業が終わり、仕上げの段階になると、作業者の裁量の範囲はさらに増えるように思える。音の面での要求による成形もあるが、足の形や表面の仕上げ、また面の形をどうするか、塗装はするのか等、細部にこだわればキリが無い程の自由度がある。楽器の一部として見えるものであるし、見た目のバランスや美しさも重要なのではなかろうか。各部分の精度が見た目のクオリティとしても現れるよう努力するしかない。
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