2007年4月4日

Cエクステンション(Cマシン)の製作など2

指板を延長するタイプのエクステンションでは、大雑把に言って、スクロールを切り込んで延長指板を埋めこむやり方と、スクロールを保存するため延長指板をスクロールにフィットするよう加工するやり方がある。

前者はスクロールを大きく切り取ってしまうが、延長指板の加工が楽なので、スクロールを保存するほどでもない楽器(失礼。)の場合に適している。後者はスクロールへの加工は最小限で済むが、延長指板をスクロールにフィットさせる作業にコストがかかる。

---注意---
本投稿はエクステンション製作の概要であって、実際の製作に必要な細かな手順や様々な道具、知識、木工の技量などについては触れていない。また、取り付けが可能な場合について述べているので、楽器によってはもともとエクステンションの取り付けが難しい場合のことは書いていない。くれぐれもご注意頂きたい。
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さて、どちらのやり方でも、エクステンション製作で最初に行うのは、弦を買う事だ。Bass ext. E string等と言って売っているエクステンション用に延長されたE線を手に入れる。

この弦を使って、指板を延長するための基準を割り出す。基準を出すだけならタコ糸でも構わないが、いずれにしても使うし、ナット部分を作成したりカポを調整するには、使用する弦の太さも必要となる。

楽器に、ext. E線を張り、端を持ってスクロール上部にあてがう。上ナット上の弦間隔が他の3弦の弦間隔と同じになるような位置を探す作業だ。従来のE線を延長すると、スクロール上のどの位置を通るのかを正確に知りたい訳である。位置が分かったらスクロール上にマークする。表板の養生や何でどうマークするとかそういう細かい事には触れない。

このマークが全ての基準となる。このマークの位置と、糸倉のほお(cheek)の位置などから、必要な材料の大きさを割り出す。筆者の場合は、テスト用の材料を使ってモックアップを製作する。本番の材料は高価なので、そうそうやり直すという訳には行かない。

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