2008年4月16日

新世代(?)ウルフキラー


従来の(ゴムパーツの介在する)ウルフキラーには、ウルフ以外の音に対する副作用があるのが、悩みの種である。遅まきながら、先日ゴムの無いタイプのウルフキラーをテストする機会に恵まれた。

写真は17gのもので、弦を少し緩めてから、溝に弦を押しこむように入れ、弦のテンションだけで取りつける構造になっている。取りつけた後は、弦を緩めなくても位置の調整は可能だった。既存のウルフキラーと違い、本体以外の部品が無いため、壊れる事も、余計な音を立てることも少なく、シンプルで優れたデザインではなかろうか。

筆者の試した条件では、ウルフに対する効果は既存のウルフキラーと遜色がなく、ウルフ以外の音に対する副作用は、ゴムのあるタイプに比べてとても少なくなっていると感じた。殆ど気にならない位と言っても良いように思う。もちろん、ウルフを抑える訳だから、ウルフトーンのでる音程の音色は変化する。願わくばもう少し安くなってくれると大変有り難いと思う。
製造は見附精機工業ではないかと思うが、山本弦楽器から購入する事ができる。

一方、今回実際に使ってはいないが使用を検討したのは、MbergのLup. Xで、これも同じコンセプトのウルフキラーのようである。こちらは丸い形で、本体がおねじ側とめねじ側の二つに分かれ、間に挟んだ弦を締め付けて取り付けるようだ。同じく真鍮製で、ゴム部分が無いので、dumping effectが無いという。この理屈で行けば、音に対する効果としては先述の物と同様ではないかと思うので、意匠の問題という事になるかもしれない。重さは、20gと30gで、 線径が1.3 to 2.8 mmの弦につく。

小売は、株式会社白川総業Southwest StringsThe Sound Post に取扱があるようだ。

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